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リモートで音楽活動をするコツ

コロナ禍を経て、一つの場所に集まる機会が減ったり、遠方に住んでいるプレイヤーやアーティストとのコミュニケーションが必要になる場合も増えています。そのような状況下で、どのような方法やマインドセットをもって活動するべきかについてのポイントを今回はご紹介したいと思います。
文中で紹介しているツールは利用範囲に制限などはありつつも無料で使用できるものがほとんどですので、ぜひ気になったツールを試しながら、ブログをご覧いただければ幸いです。


コミュニケーションツールを活用する
トピックごとにスペースを作る
モバイルでも使いやすいツールを使う
ファイルの作成や共有を工夫する
クラウドを活用する
オンラインで共同編集する
リンクで共有する
音声ファイルはバージョンがわかるようにする
同じDAWでプロジェクトでデータをやり取りする
次にやることと、次いつ話すかを決める
次にやることと担当者を決める
定期的にミーティングする
イメージを具体的に共有する
遠隔でもセッションする


▼コミュニケーションツールを活用する

①トピックごとにスペースを作る

メッセージ・チャットツールを使ってメンバーやコラボレーターとやり取りをするのは一般的ですが、一つのメッセージ内で複数のトピックについて会話をしていると、それぞれのトピックの進捗などがわかりづらくなってしまいます。
そのため、そのようなツールを使ってプロジェクトを進める際には、トピックごとにスペースを作って会話をしましょう。
たとえば、LINEやFacebook Messenger などでも、ルームごとにタイトルを付けることが可能です。
また、ビジネス用のチャットツールであるSlack(無料利用可能)は、チャンネルという考え方で、トピックごとに会話するスペースを作成でき、それぞれのチャンネルの一覧性にも優れています。また、スレッド形式での会話や、ダイレクトメッセージの機能によって、会話が整理しやすいことも特徴です。

 

②モバイルでも使いやすいツールを使う

モバイルでもPCと遜色なく利用できるツールであれば、クイックに会話が進められ、ファイルの共有・確認なども容易になります。Slackを始めとした上述のようなツールはすべてモバイルアプリも充実していますが、利用したいツールがモバイルでの利用が可能かについてはよく確認した上で、利用を決めると良いでしょう。

▼ファイルの作成や共有を工夫する

①クラウドを活用する

リモートでの活動では、音声・画像・PDFといったファイルをやり取りする機会も多くなりますが、ファイルをPCやモバイルにダウンロードしていると容量を食ったり、クイックに確認ができない場合があるので、Google DriveやDropboxといったクラウド上にデータを格納することをおすすめします。
いずれのツールも、フォルダを作成してファイルを整理できたり、ツール上のアプリケーションを使えば、Micorosoft Word や Excelのような、文章ファイルや表計算ファイルを作成することも可能ですので、プロジェクトごとにフォルダを分けて運用したり、歌詞のアイデアや、経費の計算、ツアーのスケジュールなどについてのファイルを作成するのも実用的です。

②オンラインで共同編集する

上述のようなファイルを、ツール上で別のユーザーと共同編集をすることが可能です。たとえば、歌詞をメンバーやコラボレーターと共同作成する場合には、Google Docs(Wordのようなファイル)上にアイデアを記載し、関係者で加筆修正やコメントを残しながら作成していくことができます。

 

③リンクで共有する

このようなツールを使ってファイルをやり取りする場合、ファイルを直接添付するのではなく、ファイルのリンクを送付することで共有します。このため、共有が必要になった際にPCが手元になくても、モバイルアプリからリンクを呼び出してメッセージにコピペすればファイルがクイックに共有できるのもメリットです。

④音声ファイルはバージョンがわかるようにする

楽曲のデモや、ミックスダウンのファイルをやり取りする場合には、上述のようなツールの中にフォルダを作ってデータを整理しましょう。
また、ファイルを更新した際には、ファイルをフォルダ内で上書きするのではなく、バージョンがわかるようにファイル名を変更(例:1_曲名_DEMO)して格納しておくことで、前後のバージョンとの比較がしやすくなります。

⑤同じDAWでプロジェクトでデータをやり取りする

メンバーやコラボレーターと楽曲を共同制作する場合は、極力同じDAWを使い、プロジェクトごとやり取りをすることで、トラックデータ(パラデータ・STEM)の作成の手間や、必要なデータの送付ミスなどによるタイムロスを減らすことができます。

同じDAWを使うことが難しい場合は、トラックデータでのやり取りとなりますが
・必ず楽曲の頭から最後までの長さでデータを作成する
・ファイル形式・サンプルレート・ビット数を適切に(WAVやAIFFで、48.0khz/24bitが望ましいでしょう)
・データの抜け漏れを受け手が確認できるように楽曲の2mixデータを同封する
といった点に注意しましょう。

▼次にやることと、次いつ話すかを決める

①次にやることと担当者を決める

様々なプロジェクトを同時進行できるようになると、その分様々なタスクが発生します。

タスクが発生した際には、必ず各タスクごとに
・何を
・いつまでに
・誰がやるのか
を明確にすることを心がけましょう。

②定期的にミーティングする

特に大きな話すべきトピックがなくても、定期的に小さなミーティングを持つことで、作業の遅れなどがないかを確認することができるので、プロジェクトを円滑にすすめるための一助となります。可能であれば「毎週●曜日の●時から」といったように定期的にミーティングの予定を設定しておいたり、定期的に集まるのが難しい場合は、毎回のミーティング後に次回の予定を決めておくようにしましょう。

▼イメージを具体的に共有する

音楽・動画配信の各プラットフォームのプレイリスト機能を使うことで、制作の際に参考となる素材(レファレンス)をかんたんに共有することができ、イメージのすり合わせに役立ちます。例えば、楽曲のイメージであればSpotifyのプレイリスト、MVのイメージであればYoutubeの再生リスト機能を活用しましょう。メンバー間でこれらのプレイリストを共同編集し、イメージをぶつけ合うことも制作の際の刺激になるでしょう。

▼遠隔でもセッションする

最近では、オンラインでのジャムセッションが可能なアプリやサービスも出てきており、これらを活用することで遠隔でもセッションを行うことができます。

例えば、Mixed in Key の Satellite Sessionsでは、異なるDAW間でも他者とのリアルタイムな共同音楽制作を簡単に行うことが可能です。

 

また、YAMAHAのSYNCROOMというサービスは遠隔地同士での演奏によるセッションを目的としており、接続方法などを工夫する必要はありますが、低遅延でリモートジャムセッションが可能です。

 

コロナ禍に関係なく、上述のような方法で場所と時間の制限を取り払うことで、よりクリエイティブな作業に時間を使うことができますので、ぜひ活動に取り入れてみましょう。